こんにちは。プロダクトマネジメント室の三枝です。今年度よりメディアドゥにも品質管理セクションが設立されましたので、そのご紹介をさせていただきます。
品質管理セクション設立の目的
皆さんもご認識の通り、メディアドゥは電子書籍、NFT等のインフラ的なシステムを開発し運用しています。一般的に言ってインフラには不具合が無いことが求められます。
つまり、メディアドゥは、常に高品質の製品を送り出し続けることを求められます。
もしも致命的な不具合が発生してしまうとお客様に多大なる損害や不快感を与えてしまい、会社に著しいインパクトを与えてしまいます。
(他社の例)
某社決済サービス(新規開発案件)
某スーパー 物流システム(リプレス開発案件)
このような事態が発生しないようにするには、開発される製品の品質をコントロールする為の仕組みを考え、高い品質を保証するためのテスト設計やテスト技法を積極的に取り入れていく必要があります。
当然これまでも技術組織内でテストを繰り返しながら開発を進めていましたが、より強固な体制の実現には専門的な知識が不可欠であり、各部門個別にではなく、全社的に品質管理体制を構築していく必要があります。
こういった背景の元、この度品質管理セクションが立ち上がりました。
高品質の製品を作り続けるために
品質管理セクションには、大きく分けて「品質管理」と「品質保証」の2つの業務があります。
■品質管理(Quality Control):開発の全行程に渡り品質を管理するための定義を決め実行するための仕組みを作っていく業務
■品質保証(Quality Assurance):各工程おいて品質を保証する為に必要なテスト観点やテスト技法を活用して品質を保証していく業務
具体的にウォーターフォール開発における開発プロセスを例にとりQAとQCの担当領域を表しますとこちらのようになります。
このように高品質の製品を作り続けるためには、開発プロセスの全体で品質を管理しつつ各工程で品質を保証していく必要があります。
品質管理セクションの今後の活動
これはメディアドゥのビジョン「ひとつでも多くのコンテンツを、ひとりでも多くの人へ」を
品質管理セクションの役割に照らして策定した部門内のビジョンです。
このビジョンを実現させるために以下のバリューを創造していくことが当面の品質管理セクションの活動になります。
- 品質に対する意識の向上
- 品質管理体制の構築と定着
- 品質保証の構築と定着
- E2E自動テストの構築と運用
具体的にどのようなことをやっていくかと言いますと
品質に対する意識の向上
MD社員全員の品質に対する意識や知識を向上させるために各種勉強会を開催していきます。
これにより
- 品質に対する意識の改善と向上
- テスト項目書のクオリティの向上
- 仕様の観点漏れや考慮不足の改善
- 設計力の向上
を目指します。
品質管理体制の構築と定着
様々な開発手法に対応して開発フェーズ毎のテストの標準化と最適化を進めていきます。
これにより
- 各開発フェーズにおけるテスト範囲と粒度の定義と標準化
- 各開発フェーズにおける担当領域と成果物の定義と標準化
- 各開発フェーズにおける各種定義と標準化の最適化
- MDの品質管理指標の定義
を目指します。
品質保証の構築と定着
多角的にテスト観点を標準化し、様々なテスト技法を活用することにより網羅的かつ効率的なテスト実施を進めていきます。
これにより
- テスト対象に対する多角的なテストの実施
- コントロール・機能毎の標準的なテスト項目の作成
- 作成されるテスト項目の非属人化
を目指します。
E2E自動テストの構築と運用
End to Endのテストの自動化を推進し、開発効率の向上、テスト実施のコスト削減を進めていきます。
これにより
- 開発時のテスト自動化の推進による品質の向上
- リグレッションテストの質と量の向上
- CICDツールと連動させることで開発効率の向上
を目指します。
MDの品質に対するミッション
ここまでご紹介したように製品の品質を向上させるためには様々な取り組みが必要となりますが、これらは品質管理セクションだけでは、実現不可能です。 MD社員が一丸となって取り組んでこそ世界基準の品質の製品を提供できるようになります。
こちらをMDの品質に対するミッションとして全員で頑張っていきましょう!