Tech Do | メディアドゥの技術ブログ 

株式会社メディアドゥのエンジニアによるブログです。

AWS認定ソフトウェア取得までの道のり

こんにちは。SRE部 早川です。今回は弊社のシステム「PUBNAVI」がAWSファンデーショナルテクニカルレビュー(FTR)を通過したため、通過までのあれこれをお伝えしようと思います。

AWSファンデーショナルテクニカルレビュー(FTR)とは

https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/aws_qualified_software_2022q3/

AWSパートナーのソフトウェアまたはソリューションがセキュリティ、信頼性、運用上の優秀性に関連する AWS ベストプラクティスに沿っていることを確認し、リスクを特定して修正するための技術レビューです。パートナーにとっては自社製品のリスクを軽減し不要な損失を抑えたり、ソリューションの品質自体を高めたりできるというメリットがありますが、ソリューションを利用するお客様にとっても不要なリスクを負うことなく安心してビジネス成果に集中できるというメリットを提供します。AWSパートナーネットワークでソフトウェアパスに参加して FTR を通過したソフトウェアまたはソリューションは、「AWS 認定ソフトウェア (AWS Qualified Software)」として正式に認められます。

つまり、FTRを通過したシステムは AWSのお墨付きをもらえたシステム と言えます! このAWSのお墨付きをもらえたシステムについては、「AWS 認定ソフトウェア」のパートナーバッジが提供されます。パートナーバッジはシステムの紹介資料や会社HPに載せることができ、システムのアピールポイントとなります。

画像:「AWS 認定ソフトウェア」のパートナーバッジ

「AWS 認定ソフトウェア」パートナーバッジ取得までにやったこと

それでは、「AWS 認定ソフトウェア」のパートナーバッジ取得までにやったことを紹介します。

1. AWS パートナーネットワークに参加
2. パートナーパス「ソフトウェア」を選択
3. 年会費(2,500 USD)を支払い※2023.2月時点での金額
4.「PUBNAVI」システムを登録、 FTRを実施

AWS パートナーネットワークには5つのステージがあり、ステージアップするごとに様々なベネフィットが受けられます。以下の図は左が一番低いステージで、右にいくほどステージが上がっていきます。4つ目の「VALIDATED」ステージへ上がると、「認定ソフトウェア」パートナーバッジが提供されます。

詳細を記載していきます。

AWS パートナーネットワークに参加

まずは「アマゾン ウェブ サービスを活用し、お客様向けのソリューションやサービスを構築しているパートナーのグローバルコミュニティ」である B to B 向けのAWS パートナーネットワーク(APN)に参加します。

  • 参加方法
     メールアドレス、会社情報を入力
     AWS パートナーネットワーク条件に同意し登録

参加することで、APNパートナーセントラルという管理コンソールにアクセスすることができます。この段階で「REGISTERED」ステージとなります。

パートナーパス「ソフトウェア」を選択

以下のパートナータイプの制度から、お客様に提供するオファリングタイプをベースにした制度を選択します。※複数選択も可能です。 選択が完了することで「ENROLLED」ステージに上がります。

◆パスの種類一覧 ◆
・ソフトウェア ← MDは「PUBNAVI」を提供するため、「ソフトウェア」を選択しました。
・ハードウェア
・サービス
・トレーニング
・ディストリビューション

年会費(2,500 USD)を支払い

次のステージ「CONFIRMED」へ上がるためには年会費(2,500 USD)を支払う必要があります。ただ、「CONFIRMED」ステージに上がることで、ベネフィットの一つとして毎年年会費を払う度に3,500 USD分のAWSクレジットがもらえるので、実質お得となります。

「PUBNAVI」システムを登録、 FTRを実施

あとはAPNパートナーセントラルからシステムを登録し、事前準備をした上でFTRを申請し通過することで「VALIDATED」ステージへ上がり、「AWS 認定ソフトウェア」パートナーバッジを取得しました。FTRの内容は常に最新化されるため、レビューを受ける際にご確認ください。

FTR通過まで進んでみて感じたこと

最初はAPNについてわからないことだらけでしたが、AWS担当者の方に親切に説明いただき進めることができました。どんな観点でシステムとして評価されるのか、どんな環境・対応である必要があるかなどAWSで構築したシステムのベストプラクティスについて勉強になりました。指摘され改善していくことで、より良いシステムを提供できるようになるため、その他のシステムについてもFTR通過を目指して行きたいと思います。

まとめ

今回は「AWS 認定ソフトウェア」パートナーバッジ取得に注力した内容となりましたが、それ以外に様々なベネフィットを受けられたり、更に上のステージも存在するためご興味のある方は調べてみてください。FTRを通過して、自信を持ったシステムを提供しましょう!